Studio HAIYAMA
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008/ 
エコハウスブック
−自然となかよくする住まい12章


2003.3
広島女学院大学生活科学部
生活科学科生活環境専攻
灰山研究室
広島女学院大学/渓水社刊
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 木陰のベンチは涼しいのに、我が家があんなに暑いのはなぜだろう。快適さと省エネの両立を追求し、高断熱高気密住宅を実現したあげくのシックハウス症候群。木の家が大好きと言いながら、庭に一本の樹もないなんて−。現代住宅は現代人の身体と同様、体格がよくなったわりにはいつも医者がかり、どこか不健康です。
 大学で建築計画学と住宅設計を教え、設計依頼もいくつか頂いて一応は現代作家を自認していた筆者が、自宅建設を機会に住み心地実験の毎日、環境ecoデザインに傾倒する羽目に陥ってしまいました。幸い大学でデザイナー向けの実験科目を与えられ、卒業研究にも挑戦、7年目を迎えての本書は中間報告です。(本書序文より)


目   次
1章 三つのベンチ
・・・身体は正直なもので、夏に設計すると夏向きの家になり、冬に設計すると冬向きの家になる。卒業研究も夏期休暇が勝負なので、どうしても夏向きに−。
  
2章 木陰の研究
・・・料理人はスパイスを振って心配を隠し、医者は土をかけて失敗を隠し、建築家は気を植えて失敗を隠し、建築家は樹を植えて失敗を隠す。この永遠のパートナーに陰ながら感謝を−。

3章 日射環境と色彩/ケバイ色ほど涼しい?
・・・情熱の赤、暖かい黄、クールな青、等々色彩は心理的温度効果をもつ。緑色のSATの低さを考えると、もしかしたら色彩には物理的な温度効果があるのかも−。
4章 よく焼ける屋根がよい屋根
・・・真夏日の公園、木と石とアルミのベンチのうち、最も熱いのはもちろん木のベンチ。では、ベンチの下はどれが一番涼しいか。
5章 北の家、南の家/百葉箱に学ぶ
・・・日射の影響を極小化した百葉箱は、行ってみれば南国・石垣島の家。では、北国の家を気温観測器として用いれば何が分かるか。
6章 太陽の恵み/日射エネルギーの12ケ月
・・・真夏日の正午だけが日射の出番というわけではない。南の壁面は冬が真夏日だし、西日をうまく活かしてこそプロの仕事。太陽と一年中仲良くするためのソフトウェアをつくる。
7章 窓からの日射
・・・家の中を明るくしたいとは住宅史1000年の願望。しかし一度明るい家を経験してみると、今度は色々と不都合が見えてくる。
8章 屋上緑化の困難
・・・町に緑が増え冷房負荷が縮小し、いいことづくめに見える屋上緑化。しかし犬が西向きゃ尾は東、そううまく問屋がおろすか?
9章 Whole house /CAT流の住宅作法
・・・人々にユメを売るテーマパークが、今日本ではユメ破れてバタバタと倒産。しかしイギリスウェールズの片田舎に、こんな面白くサステナブルなテーマパークがあった。
10章 木の家のエネルギーストック
・・・考えてみれば木造住宅は日射エネルギーのかたまり、数値[KWh/m3]を知りたければ、燃やしてみれば分かる。唯一、使い得のエネルギーの可能性を試算してみる。
11章 エコハウスのかたち
・・・Q値U値と数値を競うエコハウスも、一番の課題はやはりかたち、エコの理念はどのようなかたちで表現されるのか−。
12章 エコロジー・サークル/結論に代えて
・・・あちらこちらに置いてきた道しるべを拾い集めて大団円。足りないところはデザイナーの想像力てせ補い、全体像を描いてみる。
付録CD
日射マネージャーHeat-01エクセルファイル
(使用にはエクセルの初歩的知識が必要です。

この書籍のご注文は渓水社まで
730-0041広島市中区小町1−4
Tel:082-246-7909
Fax:246-7876
E-mail: info@keisui.co.jp
売価 \2,500
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