studio HAIYAMA
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戸坂のコテージ

1993年竣工
木造2階建て100u「自然派住宅」

 玄関を入るとそこはキッチン、というような家は邸宅ではない、コテージです。したがって入り口玄関ではなく勝手口というべき。建て詰まりが原因-というより、私たち夫婦には客をまずキッチンに案内する「コテージ好み」が、もともとがあったようです。
コテージのテーマは住み心地−プリーズ・ソレイユ(通風と採光)、そして木の家らしい自然な「古び」の一端をご紹介します。



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側面写真は隣家改築時に撮影したもの。現在は元通りに建て詰まっています。
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我が家のプリーズ・ソレイユ
全面ガラス天井の玄関。北側で直射は少ないとはいえ、雰囲気は半分屋外、色あせする人工物は置けない。
直角三角形に突き出した縁側。三角形の斜辺がはきだし窓なので長さは充分、見栄えの良い障子窓が広がるが、建て詰まりのせいで天空光は少なく、採光効果(昼光率)は小さい。そこで天窓、暗いリビングにスポットライトを当てる。冬期は隣家の影になり、サンルームとしては役に立たない。


玄関ホールをキッチンにすると−。隣家との間で天井採光すると、我が家で最も美しいスペースが生まれた。        
住宅設計とは明るい場所と暗い場所−温かい場所と冷たい場所をつくり出すこと。縁側とリビングの間には、本来は紙障子が入るべきだが−
トップライトを拡散光にしてしまうのが日本人?
浴室の天窓。左隣家側の窓は換気(吸気)専用、右側換気扇で排気しています。 階段室は1,2階温度差による上昇気流が生じるところ、我が家では保存食糧庫。写真の高窓はフィックス、換気窓は別にあります。
こう配天井、ロフト仕立ての2階寝室の、換気扇つき高窓。対角線上にある地窓から吸気し、室内空気を引きつつ上方に抜く。PM11:00以降に就寝するなら換気冷房で充分、冷房をつけたことはありません。
10月には打倒し窓を閉鎖、はしごが要るのが難点です。
左の高窓に対応する地窓。
通風と採光の両面で、窓は高いか低いかが有効、いわゆる中連窓は、補助的に設けています。
上下に開閉するペーパー・プリーツカーテンを愛用する理由。下側を少し開けておくと、下側から吸気し、上方に排気する、セオリー通りの通風が得られます。
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